触らないで人を治すことが出来るか?
知人のセラピストとのやり取りが面白かったので、ブログで紹介することにしました。
主に遠隔治療やエネルギー療法、催眠療法など患者に触れることなく改善させていくというお話です。
これについて結論からいうと、私は気持ちの問題は治るけど身体の問題は治せないと思います。
遠隔治療に関して
私の整体師の知人の友達が非常に体が悪く、遠隔治療を頼んだけど効果がなかったようです。
以下、知人の文です
『以前知人の体調不良の相談をさせていただきました。
乗り物での移動も不安なので、まずは遠隔治療ができる先生にあたってみました。
○○療法の先生と気功の先生お二方に遠隔治療をしてもらいましたが効果は感じられなかったそうです。』
以下、長くなりますが、知人に当てたメールに私の遠隔治療観を書いていますので、感想をお聞かせください
長いので暇な時にでも読んでくださいね(笑)
【遠隔治療 1】
遠隔治療は気功治療、エネルギー治療と同じく催眠の要素が非常に大きいのではと推測します
『凄い先生が遠隔治療してくれているから治る』という観念が患者の自然治癒力にスイッチを入れ、治癒が促進するのではと推測します
ゆえに、ストレス系の痛みには、患者が暗示にかかりやすいタイプなら効果が上がると思います。
しかし、本当の筋関節の問題には効果はないと思います。
ちょうど、催眠治療の祖であるメスメルがそうであったように
『マインドコントロール』 岡田尊司 文藝春秋を読むと
非常に面白いですよ。
オウム真理教~ジムジョーンズ900人の集団自決~霊感商法~催眠療法~、、、
精神科医である著者がマインドコントロールする側とされる側の意識を紐解いていくものですが、久々に読みごたえのあるノンフィクションです。
数ヵ月前に、オウム真理教~魂の遍歴、という井上嘉浩の自伝を本屋で読み始めて止まらなくなり、500ページあったため丸1日本屋で過ごしましたが
それと同じくらい面白いです。
催眠療法の章を読むと解りますが、やはり催眠療法のメッカはフランスですね。
メスメルが催眠療法の創始者と言える人物ですが、Dr.Paretの動画ではメスメルが大成功したパートしか出てきませんが、この本を読むと、パリで最初、大成功したが、
メスメルはあまりにも無差別に全ての疾患を催眠療法で治そうとしたことが命取りとなったようです。
つまり、【催眠療法は心因性の疾患には絶大な効果を発揮しますが、器質性の疾患には効果は望むべくもなかったからだ。一時的な暗示効果が消えてしまえば元の木阿弥だったようです。】
ここは非常に重要な部分だと私は思います。
つまり、催眠治療はストレス系の痛みには効果抜群であったが、本当の筋関節の問題には効果が無かったと言っています。
どんな天才的な催眠治療家もエネルギー治療家も複雑骨折を治したとか言うのは聞いたことも読んだこともないですね。
ただし、ランドルフビルド博士の祈りの実験データからも明らかなように、祈りの効果は色々な実験において認められているので治癒の促進効果という点で否定はできないと思います。
英国のハリー・エドワーズのように西洋医が匙を投げた患者の治癒率が80%超で英国の医師団が霊的治療を認めたような治療家もいるので遠隔治療自体を否定できないと思うのです。
ただ、ハリーエドワーズは無私の治療をしていて、寄附だけで協会は運営されていましたので、貧乏な人は無料だったわけです。
祈りの実験も無私の行為ですね。
私の勝手な考えですが、祈りも遠隔も無私の行為である点が重要なように感じます。
手技は純粋に肉体労働なので対価は当然に思いますが、遠隔や祈りは無私の行為であるべきではと思うのです。
もちろん、遠隔や祈りも精神エネルギーを使っているから対価は当然だと主張されれば、確かにそうですが、私の心の奥底で違和感を覚えます。
何となく、エネルギー治療や遠隔だけの治療家に私は違和感を覚えるのです。
そちらに傾き過ぎている治療家は思い込みが激しく、話すこともバランスに欠けるおかしな人が多いと感じます
新興宗教の狂信者のような人と似ている感じです(笑)
その知人の方が動くのも不安なら厄落としも兼ねて
密教の護摩業(一種が3千円位)をすすめてはどうですか?
同じお金を払うなら、こちらの方が空海&最澄の時代からの伝統がある分、また実際に火を焚いて祈るので効果がありそうに思います(笑)
【遠隔治療に関して~2】
『その先生の印象としても、改善しなかったらその人のせいというスタンスが見えました。』
正しくその通りですね。
『信心が足りないから良くならない』というのと同じですね。
遠隔治療家、エネルギー治療家、病気治しが売りの新興宗教、、、
常に言い訳を用意しているわけです。
彼らのやっていることは催眠そのものだと思います。
催眠がストレス系の痛みには効果があっても
器質的なものには、一時的に治った気分になっているに過ぎなく、すぐに戻り、効果が無いのと同じですね。
あと、エネルギー治療家も有名治療家も失敗例をスッキリ忘れて成功例だけをしっかり覚えていて自分を凄いと信じ込む力が強大で、(笑)それが相手にも伝わり無意識の強力な催眠効果をもたらすわけです。
この精神構造は有名治療家になる最も重要な素質であると感じます。
例えば、○○先生は今や有名治療家ですが、私の知人が6年前位にセミナーに行った時、懇親会でたまたま膝痛の人がいて、○○先生がみたけど治らなかったと話していました。
DVD作成会社は成功例だけを誇大広告しますが、
面白い先生ですが凄くはないです。
他の●●先生は自信、確信が一番大切であると本の中で書いていますね。(笑)
しかし、私は無数のDVDを見たり、有名治療家を見て思うのは、筋関節の器質的な疾患にはエネルギー治療も遠隔治療も効かないと確信します。~何度も書いていますね(笑)
遠隔やエネルギー治療が効果があるのは、ストレス系の痛み、最大で緊張頭痛などの機能的な痛み位まででしょう。
実際には、患者自身の心が治しているだけでしょう。
上手い催眠術師が山葵をチューブごと食べさせるのと同じで心の力が偉大なのは間違いないですね。
でも、どんな凄い催眠術師も複雑骨折は治せないし、ナイフで切った動脈から流れる血を一瞬で止めることはできないです。
ガンの効果をうたっていても治るガンと治らないガンがあるわけで、治るガンにたまたまアプローチして、その症例を集めただけに過ぎないと思います。
最近読んだ本の話ですが、著者は医者の家系に育ち、本人も医者で元外務医官で医療小説を書いているのですが、
その先生曰く『病気には二種類しかない、治る病気と治らない病気である~ステージ4末期ガンでも治るものもあれば、早期ガンでも確実に死ぬものもある』
まさしく至言ですね。
あと、
以前書いたビルド博士の『祈りの実験』は効果ありの成功例ですが、
その後、気になり調べてみると真逆の結果のものもあります。
しかし、こうなると、遠隔治療、エネルギー治療、全否定となりますが、私は否定はしませんが、
ストレス系のものに効果がある催眠と同じであると今は感じています~これも何度も書いていますね。(笑)
祈りの実験~成功例
以下、ラリー・ドッシー「魂の再発見」(春秋社)によります。
元カリフォルニア大学の心臓学教授ランドルフ・ビルドは、厳密な実験によって、祈りによって大変な治療効果があることを証明しました。
実験はサンフランシスコ総合病院のCCU(心臓病集中治療室)に入院中の患者393人を対象に、10ヶ月にわたり行われた。
393人の患者はコンピュータにより無作為に分けられ、祈られるグループ192人と祈ってもらわないグループ201人に分け、臨床実験で行われる厳密な基準を適用して行われた。
患者、看護婦、医師も、どのグループにどの患者が入るかを、知らないという厳格さであった。
患者のために祈る人たちを全国のカトリックとプロテスタント教会、さまざまな宗教グループに呼びかけ、患者のために祈ってもらった。
祈る人には患者のファーストネーム、病名、現在の状況を簡単に知らせ、毎日その患者のために祈るように依頼した。しかし、祈り方については、なんら指示はなかった。
患者1人につき祈る人は5人から7人の割合であった。
結果は衝撃的であった。祈られた患者グループは、祈られないグループに対して、驚くほど良い治療効果を示したのだ。
○抗生物質を必要とした患者の数は、祈られないグループの6分の1であった。
○祈られたグループでは心臓疾患の結果、肺気腫になった人が、祈られないグループの3分の1であった。
○祈られたグループでは人工気道を確保する気管内挿管を必要とする人はいなかった。一方、そうでないグループでは12人が人工気道を必要とした。
この結果を見て、ウィリャム・ノーラン博士は、
「この研究は精査に耐えうるものだ。・・・・・・・ おそらく、われわれ医師は『一日3回祈ること』と処方箋に書くべきなのだろう。祈りは効くのである」と述べたといいます。
そして実験が「祈り」でなく、新薬や新しい外科の手術の方式であれば、「医学界の快挙」とか、「治療に突破口が開かれた」と華々しく宣伝されたはずだと言われました。
また、この実験から、祈りの効果は距離と関係しないこともわかりました。
サンフランシスコ総合病院の心臓病患者に対する祈りに関して、病院から遠い東海岸側からの祈りも、西海岸にあるこの病院に近いグループからの祈りも、距離に関係なく、同様の効果があった、ということです。
つまり、病院のすぐ側で祈るのも、何百キロ離れたところから祈るのも、効果は全く同じだということです。
従って、病人のすぐ側にいることができなくても、遠くから祈ってあげるだけでも、病状の進行を防いだり、傷みを和らげることができるのです。遠く離れた両親の無事を祈ることも、はっきり効果があるといえます。
祈りの実験~失敗例
『私は『京都新聞』に載った共同電と『朝日新聞』、そして『ヘラルド・トリビューン』に載った記事を読んだが、研究の内容についてそれぞれの説明が微妙に違う。そこで、最も詳しく書かれた『トリビューン』紙の記事をもとに、この研究がどう行われたかを記述してみよう。
まず、記事の結論部分にはこうある--「見知らぬ人に祈ってもらっても、心臓手術を受けた患者の回復には何の効果もなかった、ということが、長期にわたる大規模な研究によって明らかになった。そして、自分が祈りの対象であると知っていた患者の方が、そうでない患者よりも、不整脈などの術後の合併症に罹る率が高かった」--こういう書き方だと、「祈りは無効果」という単純な断定とは、少し印象が違ってくる。ポイントは「見知らぬ人に祈ってもらう」というところにあるようだ。記事の紹介を続けよう--
この研究は、心臓バイパス手術を受けるために6つの病院に入院していた1802人を対象にして行われた。これらの患者は3つのグループに分けられ、このうち2つのグループは祈りの対象となったが、残りの1グループの患者は祈りの対象にならなかった。祈りの対象となった患者のうちの半数には、自分たちが祈られていることを知らせたが、他の半数の患者には、祈られているかいないかは分からないと告げたという。実際の祈りは3つの教会に所属する信者が行い、対象となった患者の名前と姓の頭文字(例えば、ジョージ・B)を祈りの言葉の中に入れて行われた。祈りの仕方については、各教会の自由にさせたが、祈りの中に「手術が成功して早く回復し、合併症が起きないように」という言葉を入れることを条件にした。
そして、手術後30日たってから、対象者の病状を調べたところ、祈られた患者とそうでない患者の間には、統計的に有意な差はなかったという。また、自分が祈られたことを知っていた患者(59%)の方が、よく知らなかった患者(51%)よりも合併症を生じる率が高かったという。この違い(51%と59%)について、論文の執筆者はそれが偶然起こる可能性を否定していない。しかし、自分が見知らぬ人に祈ってもらっていると知ることが、自分の病状に不安を抱く原因になるかもしれないとも言っている。つまり、「自分はそんなに悪いのか……」と不安に思うということだ。このことは、自分が祈られていることを知っていた患者の方が、そうでない患者よりも術後の状態が悪い場合が多かったこととも、関係があるかもしれない。前者では18%、後者では13%の患者が、手術後に心臓発作や脳血管障害を起こしたという。
この研究が注目されていた理由は、それが「長期にわたる大規模な研究」であるだけでなく、研究の主任者が心と体の問題に詳しい心臓外科医、ハーバート・ベンソン博士(Herbert Benson)だったからだ。ベンソン博士の研究は、私が『心でつくる世界』(1997年、生長の家刊)でも取り上げている(p.256-257)ように、“偽薬効果”(プラシーボ効果)がなぜ起こるかを究明しようとするもので、研究の背後には「心の働きが肉体に影響する」という仮定が当然存在していたはずだ。にもかかわらず、「祈りは無効果」という結果が出たとすると、同博士にとっては衝撃かもしれない。』
私の感想
とても共感できる内容でした。以下が特に良かったです。
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『凄い先生が遠隔治療してくれているから治る』という観念が患者の自然治癒力にスイッチを入れ、治癒が促進するのではと推測します
【催眠療法は心因性の疾患には絶大な効果を発揮しますが、器質性の疾患には効果は望むべくもなかったからだ。一時的な暗示効果が消えてしまえば元の木阿弥だったようです。】
祈りの効果は色々な実験において認められているので治癒の促進効果という点で否定はできない
エネルギー治療や遠隔だけの治療家に私は違和感を覚えるのです
そちらに傾き過ぎている治療家は思い込みが激しく、話すこともバランスに欠けるおかしな人が多いと感じます
『その先生の印象としても、改善しなかったらその人のせいというスタンスが見えました。』
催眠がストレス系の痛みには効果があっても
器質的なものには、一時的に治った気分になっているに過ぎなく、すぐに戻り、効果が無いのと同じですね
あと、エネルギー治療家も有名治療家も失敗例をスッキリ忘れて成功例だけをしっかり覚えていて自分を凄いと信じ込む力が強大で、(笑)それが相手にも伝わり無意識の強力な催眠効果をもたらすわけです
この精神構造は有名治療家になる最も重要な素質であると感じます
心の力が偉大なのは間違いない
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色んな症例があり、無理なものは無理ですよね。
私は都合の良い部分を強烈にアピールして法外ともいえる治療費あるいはセミナー代を貪る治療家は嫌いです。
嫌いでも学ぶ部分があるので、そこは納得いく範囲で出費しますけどね。
今私は予約を断る位、毎日施術できるようになりました。
そして思うのは、ホントに俺この仕事したいのかな?お金に不自由しなければやらなくなるかもしれないな!ということです。
しんどいけど、もっとたくさんの人を見たいと思えないんですよね。
結局、技術に自信があって儲かってきたら、セミナーをやってもっと楽して稼ぎたいと思うようなるもんだなと実感しています。
ここ一年で物凄く気持ちが変わりました。
技術に興味が無くなったのもそうですし、不労所得に執着してきているのもそうですし、(かといって仮想通貨には手を出さないですけどね(^^;)
最近は整体やマッサージなどを受けるようになったのもそうです。
純粋に整体を楽しめるようになるには、セミナーを受けて学ぶよりも、治療院へ行って施術を受けて気持ちよくなるのが良いと思います。
自分がしてあげていることがこれより数倍も良いことなんだと、整骨院に行って確信しています(笑)
(下手くそでも可愛い女子に押さえてもらうとそれだけでも満足なもんです)
結局自分は自分を気持ちよくするために生きているんだなと思います。その次に関わる人達を気持ちよくさせるために生きている気がします。
その為に、人を気持ちよくさせる技術を身につけることが、自分が学んでいくべきものと使命感を感じています。
それは整体技術だけでなく、会話力や表現力など相手とのやりとり全ての対応においてです。
遠隔でそれは無理です。
相手が見えないし、聞こえないのに楽しませることなんで来ませんからね(笑)
だから遠隔言うてる人、勘違いも甚だしですわ。
普通に施術してよろこんでもらったらいいのにね。
ということで、遠隔やらエネルギーやらをWi-Fiと同じ扱いしてるのは脳みそお祭り状態でそれはそれで幸せかもしれませんね。
あと、この送ってきた文章はわたしのブログで匿名にて紹介させていただきます。
ご都合が悪い場合はお知らせ下さい。