圧迫骨折は圧し潰されるようにして発症します。原因の半分以上は尻もちをつくことで、他にも「いっせいのーで!」重たいものを勢いよく持ち上げたり、くしゃみをすることで背骨に圧がかかるなどがあります。骨粗鬆症の高齢者に多発する骨折で、骨の柔らかい児童や骨密度の高い人はなりません。

骨粗しょう症だと骨が脆いので強いマッサージはできませんし、高齢者だとキツイ運動やストレッチもNGです。80歳代の人の腰痛も杖無しで一駅歩けるようになった整体法等を紹介したいと思います。

筋膜の軽擦法

軽く擦る方法と書いて「軽擦法」(けいさつほう)と読みます。

あらゆる症状に対応可能でご家庭でも簡単にできる万能マッサージです。

腰部の筋膜を軽擦する

狙うのは皮膚と筋肉の間にある筋膜です。

周囲の筋肉はつぶれた骨(椎体)をかばおうとして緊張状態が続いています。強すぎず弱すぎず(この加減が難しい)皮膚をさすりながら筋膜に刺激を与えてリラクゼーション効果を得ます。

ご高齢者で変形や拘縮がひどい時は超微弱刺激で筋肉を弛緩させます。

指の間の皮膚は伸ばさず手の平から前腕にかけて指の外側の皮膚を伸ばす触圧覚刺激法

動画は中指を2本使って微弱刺激を入れている様子。(触圧覚刺激法)

軽く揺する擦るの骨盤矯正

骨盤矯正と言えばボキボキするのをイメージされますが、腰部圧迫骨折にポキポキは禁忌です。当院ではユラユラと揺らしたり下から上に擦ったりを繰り返して骨盤を調整していきます。

骨盤を撫で上げて擦るだけの骨盤矯正骨盤捻転

ほんの少しの擦りでよく見ると身体全体が揺れているのが分かります。

受けている方はこんな軽い刺激でどうして楽になるのだろう?と不思議な感覚になります。受けた後に膝倒しの運動をしたら腰のツッパリなどが無くなりスムーズに動かせています。

膝倒しが楽になります

腰の牽引

押しつぶされた骨だけでなくその上下の間接も狭まっているのでけん引をかけることで緊張を解いていきます。

腰椎と仙骨に手掌を押し当てて引き離す様にして椎間関節を牽引していきます

痛みが強い方の足は膝を曲げた状態の方がたわむので、その状態で仙骨(骨盤の真中の骨)と腰骨に手を当ててじわぁ~っと引き伸ばします。伸ばし切ったら一つずつ上の腰椎に手をずらしてまた牽引をかけます。

腰椎と仙骨に手掌を押し当てて引き離す様にして椎間関節を牽引していきます

圧迫骨折を受傷後、何年も腰痛に悩まされている時には牽引はとても気持ちがいいです。機械でする牽引も悪くないですが、微調整は人の手ほどできませんので整形外科や整骨院の牽引器で治らなかった人はご相談下さい。

大腰筋の指圧

インナーマッスルと言えば大腰筋ですが、腰部圧迫骨折後は骨をかばい大腰筋が疲労しやすいです。

一番良く行うのは腹部から骨盤に沿って斜めに差し入れることで大腰筋をほぐすことです。

腹部から骨盤に沿って斜めに差し入れることで大腰筋をほぐす

もう少し深い所に差し込みたいときは真横の側腹部から指を入れて指圧します。

深い所に差し込みたいときは真横の側腹部から指を入れて指圧

2本指だとかなり深い所まで押し込められるので、深層筋を緩めるには適しています。

圧迫骨折後の腰痛はマッサージ店に行っても「腰が重いだるい」「全体がしんどい」と表現されることが多いです。

それは、表層筋中心のマッサージリラクゼーションになっていて、深部のインナーマッスルまで届いていないからです。

動画では簡単そうにしていますが、腹筋と背筋の隙間を解剖学的にイメージできないと、すり抜けて指圧できません。

最後に

どんな手技も個々人の症状によって使い分けるので、今回紹介した整体技を全員に施術するわけではなりません。

技術の使い分けや力加減や刺激量など、私は数々の経験によって培われました。

諦めかけていた方もご家族の勧めや友人の紹介などで、腰痛が楽になったと喜んでもらえています。

健康保険を使用する安価な治療院ではありませんので、ご心配な場合お気軽にお電話やWEBなどでご相談下さい。

院長一人の小さな施術院ですが、一生懸命整体します。

患者様の声

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