腰椎椎間板ヘルニアとは腰骨の間(腰椎間)にある軟骨が※飛び出して神経を圧迫している状態です。
腰部に最も多いのは荷重かかかりやすいからです。
骨盤から腰部にかけて骨の歪みやねじれを整えていくことで、神経の圧迫を除去し血流をよくすると症状が軽減していきます。
当院の腰椎椎間板ヘルニアの特殊整体をご説明していきます。
(※飛び出すことをヘルニアといい、椎間ある軟骨を椎間板というので頚椎や胸椎にも起こる可能性があります。)
腰椎椎間板ヘルニアの特別整体
うつ伏せでの整体
腰痛の中でも椎間板ヘルニアの場合は背骨に対してのアプローチが重要になります。
脊椎の上から骨盤まで撫でる様に伸ばしていくことで反り過ぎた腰椎間の隙間を広げていきます。
最後の骨盤と腰椎5番目との関節は特に広げたいのでじわーっと微振動で持続圧をかけて引き伸ばします。
ヘルニアになる人は太ももの前の筋肉が硬い人が多いので、うつ伏せで膝を曲げて踵がお尻につかない人は要注意です。
膝曲げて大腿四頭筋のストレッチをかけたまま骨盤から腰椎にかけて揺すっていくと、
楽に踵がお尻につくように曲がってきます。人によって骨盤の関節(仙腸関節)を揺すりながらする方が効果的な場合もあります。
腰痛ヘルニアの場合痛い所をかばって、変な力を加えるので股関節がずれることも多いです。しっかり臀部に手掌当てて足首を持って回転させていくことで股関節調整を行います。
内回し外回しと回旋方向を変えていくと坐骨神経周辺の筋肉を緩めることにもなります。まわす運動は股関節だけでなく骨盤から腰椎まで振動が伝わり効果は波及しやすいです。
次に痛い方の膝を脇の方へ近づける様に上げてカエルの脚のような体勢になります。この体勢は大殿筋はもちろん骨盤にある筋肉が緩む姿勢なのです。
緩んだ姿勢のままリズムよく揉み解していくので気持ちがいいです。
別角度から見ると私の脚が患者さんの膝を押し込んで大腿骨の軸方向に圧をかけています。
更に坐骨を押し上げていますし、骨盤の上縁からも圧迫して3軸方向から骨盤の関節を緩めているのです。
更に膝を床から浮かせて私の脚をかませると骨盤の側面の筋肉(中殿筋等)を骨からはがす様に押さえます。結構これが効くので、ちょっと痛い人もいますが痛すぎた時は口頭でお知らせください。
膝を浮かせ腰を捻じった状態で更に大殿筋やハムストリングスを緩めます。
上の動画は同じような動きですが、押さえる方向を下回転にして骨盤を立たせるように緩く矯正しています。骨盤を立たせることで腰椎が正常な弯曲(反り)を取りもどすことができますし足も上がりやすくなります。
横向きでの整体
横向きに寝てもらったら腰椎間の隙間にある筋肉を一つづつ丁寧に親指でほぐします。腰痛なら大抵一か所硬い部分があり、ヘルニアならまずその硬い部分に神経の圧迫があります。
5つある腰椎と椎間板の間をチェックして狙いが分ればドリルで穴をあけるかのイメージで、親指を回転させながらほじくっていきます(拇指回旋揉捏法)。
腰の横から指を入れて筋肉の隙間から深部の腰椎のコリを狙います。場合によっては指でなく肘を使うこともあります。
仰向けでの整体
仰向けになったら膝を立てて横に倒したり、両膝を胸に近づけるようにストレッチします。
これらは検査でも良く使いますし、日常でも手軽にできる運動ですので再発予防などにオススメの体操です。
腰痛と言えば後ろから腰を押さえるマッサージで何とかしようと思われがちですが、お腹からでないとインナーマッスルは届きにくいのです。動画では大腰筋を触りながら膝を胸に近づけ動きに合わせて深層筋の血流を良くしています。
インナーマッスルの大腰筋を押さえながら膝を左右に倒すと動きが軽くなります。自分でも大腰筋を触れるので、セルフケアとしてもお伝えしています。
便秘がちな人も腰の血流が悪くなり腰痛が出やすいので、大腸の走行に沿って円を描くようにお腹を擦ります。
これも自分でやれるので、ご自宅でしてもらうようにアドバイスしています。大腰筋の押さえ方もそうですがまず雑誌やテレビでは見かけないものですし、
押さえる強さなどは当院にて実感してもらうのがベストです。
座位での整体
ヘルニアで腰痛がきつい人は寝ることがつらい時があるので、座ったままでできる整体もします。
座った状態で前屈してもらうのですが、その時に骨盤の関節(仙腸関節)の動きをよくするように仙骨を押さえつけています。手を合わせて背骨を丸める様にお辞儀してもらうと腰椎間も広がり仙腸関節に動きだします。
お辞儀をした状態から体を起こすときに腰に痛みが出る人がいますので、動作に合わせて腰椎の隙間を伸ばす様に親指で筋肉を擦り上げます。
仙腸関節は大きな衝撃を緩衝させる人体中最も重要な関節です。
腰痛の人はコルセットで骨盤を締めると楽になりますが、あれは仙腸関節を締めているからです。
そこで前屈しながら骨盤を締めてやると仙骨を固定した時と同じように楽に腰を曲げれます。
私はその人の症状の重さに合わせて骨盤を締める力や角度を調整しますが、自宅では自分で骨盤を押さえながらや骨盤ベルトをしながらでも効果がありますです。
整体後は足上げ検査もかなりあがるようになり、まるでサッカーのオーバーヘッドキックみたいですね(笑)
前屈も床にベターっと手の平が付くようになり腰を反らす角度もかなり上がっています。
動画を再生してもらうと上の施術後と下の施術前のビフォアーアフターが良く分かります。
※施術効果には個人差があります。
上は背骨を伸ばして猫背矯正している所で、下は整体後に身長を測ってみたら1cmくらい伸びていて驚かれた様子が分かります。
最後お口あんぐりしていますね(^^♪
手術の話
シビレや痛みが気になり手術で楽になった人もいますが、5年もしないうちにぶり返したり、手術後の経過も芳しくない人もいたりします。
不思議なのは手術で圧迫部を除去しよう切開したところヘルニア部分が見つからなかった症例があります。
MRIで椎間板の飛び出しを確認していても、日常の動きや姿勢によって圧迫が無くなると考えられます。
やはり動きの中で楽になる施術を見つけ出していくのが、体にも負担がかからず受けても治る希望が湧くはずです。